蟻を飼っている話をすると、
「蟻の交尾ってどうしてるの?」
とよく訊かれます。


種族によって多少の違いはありますが、ここでは、クロオオアリについて書きます。
蟻は基本的に、結婚飛行で交尾をします。
まさかの空中で! アクロバティックー。
目次
いつ?
結婚飛行が決行される条件は、とても厳しいんです。
まず気温が高くて、次に湿度も高くて、さらに風がない、昼下がり〜夕方。
年に一度きり、数時間のイベントです。
「○○蟻、きょうじゃなかったー」
「××県、□□時、●●蟻、とんだ!」
などと報告しあうサイトもあったりします。
そして、どう示し合わせているのか、近所のどの巣からも一斉に結婚希望者が出てきます。
だれが?
新郎新婦ともに、ある程度、成熟した巣(働き蟻がおよそ100匹以上いる)から出ます。
新婦となるのは、新女王蟻です。
処女蟻ともいいます
新婦
蜂と一緒で、生まれながらに卵の時点から大事に大事にケアされ、体が大きくなるように餌をもらった、次世代を任された選ばれし特別な蟻様です。
500円玉くらいの大きさがあります。
そして、きたる婚礼の夕に空を飛べるよう、大きな羽根が生えています。
初めて見たときは、小型の蜂かとおもってビックリしちゃいます。
新郎
こちらも空を飛ぶため、羽根が生えています。
蚊柱のように、羽蟻が大量に飛んでいるところを見たことありませんか?
だいたい、アレは交尾したくてしょうがない男の子たちです。
そのたくさんの中から、とってもとってもラッキーなオスが、よその良家の新女王と交尾できます。
どこで? どうやって?
いつ? のところで先述のとおり、厳しいタイミングを待ちます。
偵察隊の働きアリたちが、判断しているかのように、巣穴口から顔を覗かせていたりします。
そして結婚の候補者たちは、『ここぞ!』というタイミングがきたら、巣穴から出て行きます。
そして、手近な草や枝に登り、先端から羽根を羽ばたかせて飛び立ちます。
驚くことに空中で交尾が行われます。
結婚式とハネムーンと子作りが一瞬で済んでしまうわけです。
効率的。
え?
その後は?
両者とも、地面に降り立ちます。
新婦
交尾が済んだので、もう “新女王” や “処女蟻” ではなく、“女王蟻” と呼ばれます。
女王蟻は、まず羽根を落とし、地面に潜り、子育てを始めます。
そのあとは命の危険があるような非常時や、引っ越しでもない限り、外へは出ません。
なので再婚もしないし、他の雄と交尾することもありません。
一生に一回だけの契りです。
未婚か既婚かの区別や、子育ての詳細についても今後、書いて行く予定です。
新郎
オス蟻は、交尾をするという最大使命を果たした後、お役ごめんとなり絶命し、土に還ります。
虫あるあるですよね。
まあ、でも、それまで無職の引きこもり穀潰しパラサイトニートしていたのに、一瞬でも王になれてDNAを残せて……いいんじゃないでしょうか。
幸せそうです。
そもそも、交尾できた彼はとってもラッキーで幸せです。
うまく飛べなかったり、飛び立ったはいいものの、交尾できずに童貞のまま、翌日を待たずに死んでしまったりするオスが9割以上ですから。。。
結論
タイミングは年に数時間、とてもシビア
